民法第770条について。離婚原因(婚姻を継続しがたい重大な理由)を解説!

 

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2018-06-12

はじめての方へ。詳しいストーリー

2018-06-13

 

こんにちは。ichicoです。

たんさんのブログの中から見つけてくださり、ありがとうございます!

今回は法律に関するお話です。

民法第770条って聞いたことありますか?

この法律は、婚姻を継続しがたい状況になったときにとても為になる法律です。

これから【民法第770条について。離婚原因(婚姻を継続しがたい重大な理由)】を詳しく解説していきます。

この法律を知っておけば、いざというときに離婚原因として提示することが可能でしょう。

 

法律と聞くと、ハードルが高いようなイメージがあって、気後れしてしまいますよね。分かります。私も法律と聞くと正直めんどくさいと思っていました。

私はもともと法律に関心がなかったし、自分には縁遠いものと思っていたので、はじめてこの法律を知ったとき『どうしてもっと早く知ろうとしなかったんだろう』と後悔しました。

離婚するなら絶対知っておきたい法律です。

知っておいた方が確実に為になりますので、ぜひしっかり読み込んで頭に入れておいてくださいね。

離婚をするには離婚原因が必要?

離婚するには、民法第770条の離婚原因が必要とされています。

しかしこれは少し不正確で、民法第770条に定める離婚原因が認められなければ離婚裁判において【離婚する】という判決を得ることができないという意味です。

逆に言えば、協議離婚と調停離婚においては双方が離婚に合意するだけで離婚できるのです。

またこの離婚原因とは、みなさんが一般的に使う離婚原因とは少し異なっていますので、裁判上の離婚原因という用語を使うほうが混乱せずに良いと思います。

例えば、一般的には単なる【性格の不一致】とか【浪費癖がある】などの理由を離婚原因とする場合が多いですが、そういうものとは別物ということです。

そちらの離婚原因(離婚理由)について詳しく書いてある記事はこちらです。

【離婚理由ランキングTOP10】やっぱりアレは入ってた…年代別の理由も公開!

2018-07-01

民法第770条について

第770条【裁判上の離婚】

1.夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

2.裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。

出典:Wikibooks

ここからは、上記の内容について詳しく解説します。

①不貞行為(第1項1号)

民法第770条の第1項1号は、配偶者に不貞な行為があったとき。

不貞行為とは、世に言う浮気や不倫とは少し相違します。

共通点をあげるとすれば【配偶者のある者が自由な意思に基づいて、配偶者以外の者と性的関係を持つ】ということです。

浮気と不倫について詳しく言えば…

浮気→心がうわついて変わりやすいこと。一人の異性だけを愛さず、あの人この人と心を移すこと。

不倫人が踏み行うべき道からはずれること。特に、配偶者でない者との男女関係。

浮気というのは恋人以外の者と親密になったり、もしくは交際関係になることで、肉体関係があってもなくても浮気と言われたりします。

浮気は【浮ついた気持ち】の略とも言われているので「恋人じゃない人を好きになった」「配偶者以外の人に心奪われた」など【主に気持ち的なことが意味に込められている】と言えるかもしれませんね。

若い恋人たちの間では不倫と言う言葉より浮気という言葉を使用する機会のほうが圧倒的に多いでしょう。

 

一方、不倫はすでに結婚している人が当事者に含まれており【配偶者を持つ者が、配偶者以外の者と肉体関係を持つこと】となります。

これを法的には【不貞行為】と言い、民法709条の不法行為に該当します。

浮気もそうですが、肉体関係があることが不倫の大きな要素であり、逆に肉体関係がない場合は浮気とは言ってもまず不倫とは言いません。

 

だけど難しいですよね…。

素人の私からしたら、例え肉体関係がなくても結婚している人が配偶者以外を好きになって、メールで「愛してる」と言ったり抱き合ったりキスするだけでも『不倫でしょ?』と思ってました。

けどこれだけでは、決定的な不貞行為とは認められません。

しかし肉体関係があってもなくても浮ついた気持ちでそういうことになっているのなら、間違いなく浮気をしているということにはなりますね。

 

夫婦でお互いの浮気の境界線を確認しあうことも大事ですけど、不貞行為をしてしまったら本当に言い逃れができないし不貞行為された側が「離婚したい」と言ったら、した側は「NO」という権利はない。ということです。

もっと恐ろしいことを言うと…不貞行為をした人に逃げ場も幸せもありません。そして、いつか必ずバレます。

不倫中は、それはそれは幸せでしょう。結婚したのに他の人と恋愛ごっこできるのですから。

ですがそれがバレたらどうでしょう。

した方もされた方も地獄の苦しみの始まりです。

もし再構築をするにしても、した人のバチを周りも巻き込んで当たる羽目になるので誰も幸せになれません。ただ苦しみが続くだけです。

それに不貞行為をした人は、一生過去の不貞行為をしたことを責められても文句ひとつ言う資格はありません。

なぜなら、結婚相手を裏切ってしまったからです。

お子さんがいらっしゃったら、お子さんも裏切ったことになります。

その罪はとても重いです。

1度神様の前で誓った行為に背いたら、バチが当たるのは当然ですよね。

こんな恐ろしいことが耐えきれないという人は絶対に不貞行為なんてするもんじゃありません。

何度も言いますが、不貞行為という【一時の快楽】で幸せになれる人はひとりもいません。

キツイことを言いましたが、人の心があるのなら、神様の前で愛を誓った人を裏切る行為はしないでほしいものです。(恋人も同様です)

 

ちなみに、不貞行為について詳しく言えば…

不貞行為→夫婦・婚約・内縁関係にある男女のどちらかが、配偶者以外の異性と自由意志で肉体関係を持つ「貞操義務違反」とされており、法律上は民法第770条第1項に規定された、法定離婚事由として認められる離婚原因のひとつです。

簡単にいうと【不貞行為=肉体関係】ということです。

なお、この不貞行為は、継続的なものである必要はなく、一時的なものであっても不貞行為にはなります。

また同性愛は、ここにいう不貞行為にはあたりませんが、民法770条1項5号の【婚姻を継続し難い重大な事由】にはなり得ると解されています。

慰謝料請求に関しましては不貞行為を行った配偶者は、貞操義務に反して不法行為をしたことで損害賠償責任を負います。

また不貞行為の相手方(結婚しているかどうかに関係なく)は、婚姻共同生活の平穏の維持という権利または法的保護に値する利益を侵害したものとして、不法行為責任を負うことになります。

 

浮気の証拠に関する記事はこちらです。

【重要】離婚を意識し始めたら、まずやること。証拠集めの重大さ。

2018-07-06

浮気の証拠を集める方法。有利に離婚をするためにとるべき行動

2018-07-13

②悪意の遺棄(第1項2号)

民法第770条の第1項2号は、配偶者から悪意で遺棄されたとき。

悪意→悪意とは、他人や物事に対していだく悪い感情、または見方のこと。 日常用語としての悪意とは、相手にとって、害のあることを理解した上で行動することである。 また、相手のよくない結果を望む、心の中に生じる意思を意味する。

遺棄→遺棄とは、捨ててかえりみないこと。置き去りにすること。

悪意の遺棄→悪意の遺棄とは、正当な理由なく民法752条の同居・協力・扶助義務を履行しないこととされています。

裁判例で【悪意の遺棄】が問題とされることは少ないようですが、どのような場合がこれに当たるのか例を見てみましょう。

  • 夫婦の一方が同居を希望しているのに、正当な理由も無く、家を出て行ったきり帰ってこなくなった。
  • 健康な夫が、働けない理由もないのに働こうとしない。
  • 収入があるのにもかかわらずギャンブルなどにつぎ込み、生活費を渡さない。
  • 専業主婦が正当な理由もなく家事をせず放棄した場合。
  • 正当な理由もないのに一緒に住むことを拒否する。
  • 生活費を渡さない。

別居も同居義務違反ですので、悪意の遺棄にあたりますが、

  • 職務上での単身赴任や長期の出張。
  • 婚姻関係を修復、調整のため。
  • 病気治療や妊娠、出産のため。

などの別居は、一概には同居義務違反とは言えず、悪意の遺棄には当たりません。

遺棄の意思があり、婚姻を継続する意思がない別居が、悪意の遺棄となります。

また、既に婚姻関係が破綻した後の別居は、別居が破綻の原因ではないので、悪意の破棄には当たりません。

配偶者からの暴力、虐待、酒乱を避けるために、家を出て行った場合の別居も、悪意の破棄にはあたりません。

③3年以上の生死不明(第1項3号)

民法第770条の第1項3号は、配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。

配偶者が蒸発した場合、残された配偶者が将来のことを考え、再婚をすることは、決して不当なことではありません。

その為には、残された配偶者は婚姻関係を解消しなければなりません。

民法では行方不明になり3年以上の生死不明である場合は、もはや結婚生活は破綻したものとして離婚を認めています。

生死不明とは、生存の証明も死亡の証明もできない状態のことで、所在が不明でも生存が確認されるときには生死不明とは言いません。

3年起算点は、通常最後に音信があったときからになり、失踪後はすぐに警察に届出を提出しなければなりません。

離婚するには、残された配偶者が裁判所に訴えを起こし、離婚の判決を得なければなりません。

離婚が認められれば、蒸発した配偶者の財産に対して財産分与の請求ができます。

また、生存は確認されるが、生活費も送って来ず所在が不明な場合には、【悪意の遺棄】または【婚姻を継続しがたい重大な事由】に該当すると思われ、3年待たなくても離婚事由として認められます。

生死不明の期間が7年以上になると、失踪宣告をすることもできます。

④回復の見込みがない強度の精神病(第1項4号)

民法第770条の第1項4号は、配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。

強度の精神病→強度の精神病とは、病気の程度が婚姻の本質的効果である夫婦としての同居協力扶助義務(民法第752条)に違反するほどに重症であることをいいます。

回復の見込みがないとき→回復の見込みがないときとは、不治の病であることをいいます。判例に現れた事例では、“統合失調症”が多いといわれています。

ある最高裁判例では、配偶者である精神病者の生活等について具体的方途を講じる等しなければ、たとえ不治の精神病にかかったとしても、民法第770条第1項4号による離婚は認めないとの立場を示しています。

なお、最高裁判例のいう【具体的方途】とは、現実に精神病者の看護を担当すべき者がいることと、その療養・生活のための費用のねん出が可能であることをさすものと考えられますが、事実上の看護を法律で強制することはほとんど不可能であることから、問題は結局、財産上のものに帰着すると考えられます。

かかる最高裁判例により、民法第770条第1項4号による離婚は、狭き門になったと評することができます。

 

民法では配偶者のどちらかが【強度の精神病】で、回復の見込みがなければ離婚を認めていますが、これを理由に離婚が認められるにはある程度の条件が必要で、配偶者が精神病にかかってしまっただけでは、離婚は認められません。

離婚が認められる要件としては、夫婦としての精神的な繋がりがなくなり、お互いの協力扶助の義務が継続維持できないと判断された【回復の見込みのない強い精神病】に限られます。

この要件を満たすかどうかは、最終的には専門の医師の診断を参考にして、婚姻生活を続けていくことが困難かどうか裁判官が判断することになっています。

さらに、治療が長期に渡ること、離婚を請求する配偶者が誠実に看病を尽くしてきたこと、 離婚後は誰が看病し、治療費は誰が出すのか、など今までの経緯と、今後の生活に具体的な方策がなければ離婚は認められません。

離婚が認められる高度な精神病としては、以下のものが挙げられます。

  • 躁鬱病(そううつ)
  • 偏執病
  • 早期性痴呆
  • 麻痺性痴呆
  • 初老期精神病

※ノイローゼ、ヒステリー、神経衰弱、アルコール中毒、アルツハイマーなどは、精神病に属さないと解釈されています。

⑤その他の婚姻を継続しがたい重大な理由(第1項5号)

民法第770条の第1項5号は、その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

一般的に【婚姻関係が破綻しており回復の見込みがない場合、または1号から4号に匹敵するような重大な内容】である必要があります。

問題となる事由としてはDVやモラハラ、浪費、犯罪行為、性的異常、価値観の相違、宗教上の対立、親族との不和など…他にもたくさんの事由が存在します。

いずれの理由にしても,離婚が認められるか否かは、客観的にみて、そのような事実によって、本当に当該夫婦の婚姻関係が継続しがたい・回復しがたい・婚姻関係を継続させることが酷といえる状態になっているかの客観的要素が重視され、特に別居の有無、期間が重要となり判断させることになります。

 

中には子どもができないということで離婚原因になるか問われている方もいますが、それだけでは離婚原因が認められることはないようです。

ですが、それがきっかけで夫婦仲に亀裂が入り、一方が不貞をしてしまったら不貞が原因で離婚することができます。

不貞がなくても、夫婦が不和になって家庭に別居状態になって口も聞かず、食事も一緒にせず、互いに修復する気持ちがなくなっている場合などには、それらの事情を総合的に評価して離婚が認められることもあります。

 

例えばセックスレスを原因とする離婚請求(民法770条1項5号)が認められることもあります。

最高裁は、夫婦の性生活は【婚姻の基本となるべき重要事項である】としています。

また、下級審裁判例もセックスレスが【婚姻を継続し難い重大な事由】に該当することを認めています。

セックスレスを理由とする離婚請求(特にセックスレスが離婚を求める中心的な理由である離婚請求)の場合に、注意すべき点は2つあります。

ひとつは、ネット上で紹介されている裁判例を参考にする場合はできる限り、原典(※よりどころとなるものや書物)に当たる必要があるということです。

なぜならば、セックスレスを主たる理由として【婚姻を継続し難い重大な事由】を認めた裁判例は少ないからです。

もうひとつは、セックスレスを理由とする【婚姻を継続し難い重大な事由】を認定する際には慎重であるべきとする裁判官の指摘があるということです。

婚姻中の夫婦にとって性生活は、互いの愛情を確かめ、子を持つことにもつながる極めて重要な要素であり、夫婦の一方はそれぞれ他方に対し、性交渉を行うことに協力すべき一般的義務を負うということができる。

という裁判事例もあるそうですが…

 

義務か〜。

セックスレスの原因はそれぞれですが、女性の出産後などは特にホルモンバランスの関係でできなくなる人も多いので、

『仕方ないじゃない!!!』

と思う時期が多々もありました…

おそらく多くの女性が同じことを思ってきたんじゃないかな…と思います。人によりけりですけどね。

男性側からしたら、

『そんなの関係ねぇ!!!性欲は人間の三大欲求なんだぞ!!!』

なんて人もいるかもですが…

関係大有りなんですよね。

実は、産後のレスに関しては「俺には産後なんて関係ない!!」と本能のまま無理やりしようとすればするほど、女性は相手に嫌気がさす傾向にあります。(男性は特に気をつけていただきたいと思います)

ここで男性は我慢しすぎるのもよくないですが、無理やりは本当にやめたほうがいいです。最悪、離婚問題に発展します。

こういう時は夫婦で冷静に話し合うのが1番だと思います。冷静に、です。カッカしあってもなにも良いことは起きません。

民法第770条のまとめ

読んでみていかがでしたか?少し難しかったでしょうか?

ですが、もし万が一上記に該当する問題が起これば、参考にしていただけると幸いです。

 

夫婦が離婚をする場合、お互いが話し合って合意をして離婚する【協議離婚】裁判所で話し合って離婚する【調停離婚】のケースでは、離婚原因を問題にする必要姓は少ないです。

最初の方にも書きましたが、協議離婚や調停離婚の場合には、夫婦が離婚することに合意すれば、特に法律上の離婚原因がなくても離婚することができるからです。

これに対して、裁判によって離婚をする場合(裁判離婚)には、民法が定める裁判上の離婚原因がないと、離婚が認められません。

 

夫婦間で離婚の話し合いが成立しない場合に離婚を成立させようとすれば、まずは家庭裁判所の調停を申し立てる必要があります。

調停でも話合いが成立しない場合、実務上は、離婚訴訟(離婚の訴え)を提起することになります。(実務上、離婚審判はほとんど使われていません)

そして、この離婚の訴えは、民法770条1項が定める5つの事由のうち、どれかが当てはまる場合のみ認められます。

つまり、日本の民法は裁判による離婚が可能な場合を限定しているのです

 

繰り返しますが、民法第770条第1項の1号~5号は【裁判上の離婚原因】です。

少し難しい単語もあったかと思いますが、繰り返し読んで自分のために、頭にたたき入れてください!

私も勉強してとても為になった法律です。

この記事が、あなたのお役に立てれば幸いです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

 

ichico.

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